ステイ先

先回、仕事のA,B,C,について少し書いたので、今回も引き続き、このテーマに関して。

語学学校に留学されるケースでは、ほとんどが、学校に宿泊先の手配を頼むケースが多いと思います。この宿泊先の手配ですが、これまた問題が多いんです。
その問題とは、お客さんにステイ先が気に入るかどうか、という問題ではなく、それ以前の問題なんですが、、。

多くの方が「申し込みと同時に滞在先を教えてくれる。」、あるいは、「(費用を)送金すれば、教えてくれる。」と、お思いではないでしょうか。
でも、実際はそうではなく、学校に費用を送金してから、初めて滞在先探しが始まります。

そうしないと、申し込みだけして、送金してこない生徒、あるいは同業者の嫌がらせが多い為、申し込みだけで、「信用するわけにはいかない。」のです。
そしてその肝心の滞在先探しですが、インターネットや新聞に広告を出すので、それは時間がかかります。
こうしてお客さんのステイ先が見つかるのは、日本を出発される1~2週間前。遅いときには3~4日前なんてこともあります。

この点をあらかじめ説明しておかないと、苦情になります。ですから、お客さんに毎回送る手紙の中で、「ステイ先の連絡は、ご出発の1週間前を目処に連絡が入ってきます。」と、書いているのですが、その途端、クレームをいただくことがあります。

それも「ホームステイではなく、WGを依頼しました。ちゃんと読んでいただいているんでしょうか。」という、厳しいご指摘を。しかし、「ステイ先」というのは、「ホームステイ先」ではなくて、ステイ=滞在ですから、滞在先という意味なんです。

でも、これをお客さんに指摘すると、気分を害されて、以後、返事をいただけなくなったことがあるんです。この為、「困惑させて申し訳ございませんでした。」と、まずは謝ってから、ステイ先がホームステイ先ではない旨、説明することになります。日本人相手の商売、「お客さんは神様」ですから、結構、大変です。

又、手紙でそのような事情を説明していても、出発の2週間くらい前になるとかなりの確率で、「まだ宿泊先は見つからないんでしょうか。不安です。」と、やんわらと催促が入ってきます。
ここで「以前、お送りした手紙は読んでいただけましたか。」とやると、「そんなもの、読んでいません。不安だから、不安と書いているんです。」と、さらに状況が悪化します。
この為、平に詫びて、あとしばらくご猶予いただくことになるんですが、いつも悪者になるのは、精神に悪いです。

さらには、語学学校からやっと届いた案内には、住所と氏名しか書かれていません。
ステイ先、もとい、滞在先が、一人住まいなのか、家族なのか、何をしている人なのか、年齢、そもそもどうやってそこまでたどり着くのか、一切、なし。

そこで、この滞在先の連絡が(やっと)届いてから、語学学校に、「これじゃ、客に連絡できない。これらの点を教えてくれ。」と、催促することになります。するとフランクフルトにある語学学校の担当者は、「場所くらい、客が自分でインターネットで検索できるだろう。」と、言ってくる始末。なので、毎回、地図は弊社で探して用意しています。

このようにしてやっと滞在先の本当の情報を教えてもらえます。これにさらに2~3日かかります。
ちょっと考えることができる担当者なら、「こうした情報をあらかじめ添えて送らないと、この代理店からまた問い合わせが来る。」と、考えるものでしょうが、そこは、ドイツ人、Wir sind aber der Kaiser! ですから、そんな考慮は存在せず。

お陰で毎回、過去9年間、滞在先の案内が届いてから、質問状を送って、詳細を尋ねています。
大体、ドイツ人が自分で日本に行くことを想像すれば、言葉も通じないし、言葉も読めない国で、住所だけもらっても、滞在先までいけない事くらいわかると思うんですが、「客は自分で考えろ。」という思想ですので、埒が明きません。

結局、代理店はお客さんからお叱りを受け、学校からお叱りを受け、頭をしょっちゅう下げながら、自転車操業(頭を下げながら、足だけはしっかり回す。)ことになります。

将来、留学の仕事をしてみたい!と思われている方、再考された方がいいかもしれません。
打たれ強くないと、ドイツで仕事はできません。

Wir sind aber der Kaiser!

日本では、「お客様は神様です。」という表現がありますが、まさに日本人の考え方を象徴していると思います。
ドイツにも似たような表現があってドイツ語では、"Kunde sind Koenig."「お客さんは王様。」と言います。
「おお!ドイツ人も日本人と似たような思考回路を持っているじゃないか!」と、喜ぶのは、早いです。
その後に、"Aber wir sind der Kaiser." 「しかし、店は皇帝だ。」という言葉が続きます。

以前、ドイツは戦国時代の日本のように幾つかの諸侯に分かれており、諸侯には王様が君臨していました。
この王様の上に立つのがプロイセンのKaiserでしたから、皇帝は王様よりも偉いのです。

つまり、ドイツでは客ではなく、店(売り子)が皇帝です。客は黙ってレジの前で15分でも20分でも、待つしかありません。

さて、これは何もスーパーだけでなく、語学学校でも同じです。
とっても仕事が速くて、正確な学校は、(郡を抜いて)ベルリンのGLS。
お客さんからお申し込みをいただいて、学校にこれを連絡すると、その日、遅くても必ず翌日には、コンファームなり、返事が届きます。
しかも、これまで(過去8年間)間違いなし!
すばらしい学校(担当者)です。

その逆に、コンファームなり請求書が届くのが遅く、やっと届いたかと思いきや、いつも記載内容が間違っている学校があります。
うちみたいに代理店をやっていると、いろんな学校のさまざまなコースの値段がありますから、多少、値段を書き間違えるのは、愛嬌(?)かもしれませんが、値段がひとつしかない学校で、いつも値段を間違えるのには、閉口。
しかも、対応が遅い(悪い)んです。

先日、ある語学学校へ申し込みの連絡をしたんですが、3日間、音沙汰無し。
「来週から休暇に出かけるので、早めに返事を送ってください。」と、やんわり催促をすると、やっとコンファームが送られてきましたが、案の定、記述間違い。

間違いを指摘すると、「ごめん、ごめん。」と、修正されたコンファームが届いたんですが、まだ間違っています。
再度、修正をお願いすると、再度、修正されたコンファームが届いたんですが、今度は、「ごめん。」の一言もなく、ただコンファームだけ送られてきました。
間違いなく、担当者の気分を害したようです。

万事、こんな調子なので、結構、大変です。
日本のお客さんはそんなことはわかりませんし、日本では「お客様は神様です。」と、思われていますから、返事が遅いと、時々、クレームを頂戴します。
中には、「学校にクレームを挙げていたいても構いません。」と、書いていただく場合もあります。

問題は、このクレームを(返事の遅い)学校にそのまま伝えると、「じゃ、他の学校へ行けよ。」と、まさにドイツ的な返事が帰ってくること。
学校はKaiserですから、仕方ありません。

結局、代理店はお客さんからの苦情を浴びながら、学校との板ばさみになって、各方面に謝りながら、じっとこれを耐えるしかありません。

これが代理店の仕事の実情です。

慣習の違い

ドイツと日本くらい距離が離れていると、全くの異文化の為、ドイツ人の行動、思考回路に戸惑うことが度々あります。
先日、買い物に行くと、子供が売り場でソーセージを食っていました。
そう、棚に飾られている壜に入ったソーセージです。

よくレジの前の長蛇の列で、待ちきれないのか、包装を開けて、パンを食っているドイツ人を見かける事はちょくちょくありますが、ソーセージは初めて。

よく見ると、隣で買い物をしているお母さんが、壜を開けて子供に「餌」をあげていました。
まあ、半分空になった壜をちゃんと買い物籠に入れているので、料金は払うつもりなんでしょうが、お金を払っていない限り、パンでもソーセージでも、店の商品。
これを平気でバクバク食うのは、ドイツ人くらい。

と、思っていたら、「ローマはもっとひどい。」と、ドイツ人の知人。
ローマというのは、主に東欧(ルーマニアに最も多い)に住むインド系のジプシー。
数千年前に欧州に移住してきたので、インド人のように肌は黒くありませんが、やはり顔はインド系の面影を残しています。
このジプシー、働くことを知らないので、盗むのが、生業。
腹が減ると店頭の果物を平気で食べます。
勿論、お金なんて払いません。
だから、ドイツ人からペストのように嫌われています。
有名な観光地では、てぐすねをひいて、注意散漫な観光客が来るのを待っているので、黒髪を見たら要注意。
電車やバスに乗る際のごたごたを利用して、財布を掏るので、ハンドバックなどに財布を入れておくのは危険です。

roma.jpg

もうひとつ日本人には馴染めないドイツ人の習慣が、ビールを延々と2~3時間も飲むこと。
日本でも宴会になれば2~3時間続きますが、ドイツ人は料理など食べず、しかも立ったまま、延々とビールを飲みます。


altbier.jpg

料理(つまみ)もなしで、よくも2時間もビールだけ飲めるものだと思うんですが、それで全然、酔っていません。

ドイツと日本では、基本的にビールとの接し方、考え方が違うようです。

海外移住

今回は、庶民的(bulgaer)なテーマ、ドイツのテレビ番組について。

ホームページでも書いたことがあるんですが、ドイツのテレビ番組、つまらないです。
精神構造が違うので、コメデイーなど、全然、笑えません。

ドイツ人に人気があるのが、ドイツ版、NHKのZDFが放映している、Wetten das.

参 http://www.wetten-dass.com/

日本人にもファンが居るようですが、激退屈。
どこが面白いのか、全然、わかりません。


この為、主に見るのは、経済番組、ドキュメンタリー、国内、海外のレポタージュ番組。
特に、国内、海外のレポタージュ番組は面白い。

例えば日本について取材する際は、日本語を話し、日本文化を理解しているアジアの事情に詳しい担当者が取材するので、表面だけではなく、ちゃんとその裏面まで取材、報道するので偉い。
例えば日本の食文化を紹介する番組では、北海道から沖縄まで巡って、その地の特産を紹介するという手の込んだ番組。
豆腐を紹介する際も、店頭で豆腐を買って食すという手抜きではなく、ちゃんと早朝から豆腐屋へ取材に行って、豆腐の作成現場を撮影するだけでなく、豆腐の「残りかす」の「おから」の食べ方まで取材する徹底振り。

その他に面白い番組といえば、ドイツ人の海外移住(Auswandern)。
その名の通り、ドイツ人が海外に移住して、そこで苦労して生活していく様を紹介します。
この番組は大ヒットして、ドイツ中のテレビ局が真似、似たような番組を放映しているので、オリジナルが何処だったか覚えていません。

そのひとつが、VOXというテレビ番組が毎週火曜日に放映しているこの番組。

参 http://www.vox.de/vox-dokus_1228.php

結構、笑えます。
移住するドイツ人の多くは、ドイツで職が見つからない失業者。
英語もできないのに、わずか2000~3000ユーロの資金源で、ドイツ人の大好きなカナダやニュージーランドに移住、そこで仕事を見つけようと奮闘しています。
大体、労働許可もなく、英語もできなくて、仕事が見つかるわけないんですが、そんな事は考えもしないで、移住するのだから、凄いです。

その中でもとりわけ痛快なのが、タイに移住するドイツ人(中年)男性。
休暇で行ったタイで、タイ女性に魅せられて(騙されて)、家族、仕事を捨てて、タイに移住していきます。
現地でタイ女性に金を絞り取られれると、家から追い出され、路上で乞食をしています。

中には、ドイツでタイ女性と知り合って、タイに移住するドイツ人男性も居ますが、末路は同じ。
タイ人奥さんと、その家族に最後の1セントまで、搾り取られています。

この詐欺はかなりクラッシックな詐欺ですが、未だにその魅力を失っておらず、餌に食いつく男性の多いこと。
針の付いた餌を喉の奥まで飲み込んでいるので、騙されていても、なかなか気づかないようです。

こうした海外移住の理由の大半は、休暇で行って気に入ったから(言葉もできないのに)移住するというもの。言葉の通じるドイツでうまくいかないのに、言葉も通じない海外で成功する筈もないのですが、ごく稀に成功する例も紹介されています。

例えば、初めて休暇で行ったタイのコサムイ島で、「レストランでもやってみないか。」と聞かれて、これを承諾、何も考えないで移住したドイツ人カップル。

「これは間違いなく、失敗する。」と思っていたら、(3ヶ月遅れて開店した)レストランは(1年後には)大繁盛。コサムイ島に住むドイツ人のハート(味覚)と捕らえて、毎日、ドイツ人客で一杯。
このレストランの横にも同じようなレストランがあるのに、何故か、このレストランに客の人気が集まっています。
移住する前に、料理人(Koch)のAusbildung(見習い)を終了してから移住したので、本当のドイツ料理の味」を出している為かもしれません。

以前見た別の番組では、ドイツで事業に失敗、破産したドイツ人がタイに移住(逃走)していました。現地で生活費を稼ぐため、悩んだ末、現地で中古の手回しのミンチ機を買い、自宅のキッチンでソーセージを作り始めました。昔、肉屋で働いていたそうです。
これが最初のタイで作られたドイツのソーセージで大ヒット。今では工場を持って、大手のスーパーにソーセージを卸すまでに大成功、ソーセージ キング として紹介されていました。

やっぱり手に職(Handwerk)があると、何処へ行っても、使えるもんですね。

ドイツに留学する前に、是非、日本で何か職を習っておくといいです。
きっとドイツで役に立つと思います。

旅の恥は掻き捨て

日本でドイツ語を勉強する際の最大の欠点は、ヒアリングが上達しないこと。
そして意外と知られていないのが、ドイツ語の発音。

ちょくちょく、
「ドイツ語の発音はローマ字読みなので、簡単。」
という意見を読みますが、これは大きな間違いです。

日本でのみドイツ語を習って、ドイツに来ると
「ドイツ語」
が、ドイツ人に全く通じないことが頻繁にあります。

典型的なところでは、「R」の発音。
日本人は、これで苦労するケースが多いです。
これが問題ない人でも、「L」,「OE」、「PF」の発音で苦労します。
又、「B」と 「W」も正しく発音(区別)できません。

しかし、発音の最大の問題はイントネーション。
日本語は雨と飴などの例外を除き、イントネーションが必要のない言葉で、単語を平坦に発音します。
しかし、西欧の言葉は単語にイントネーションの場所があり、文章構造で音声を上げたり下げたりします。
これを知らない日本人は、ドイツ語を日本語のように読むので、ドイツ人には聞き取りできない言語のように聞こえます。

日本でドイツ語を勉強すると、こうした弱点を認識していないので、ドイツに来て苦労します。
例えば、ドイツ語で「根」をWurzel(n) と言いますが、日本人の苦手なW,R,Lが混じって、日本人にはほとんど発音不可能な単語。

あるいは、 「Koeln」という単語(街)。
簡単な単語に見えてますが、日本人にとっては(発音の)鬼門です。
親切なドイツ人なら、2~3回、聞き直した後で、Koeln?と聞き直してくれます。

先日、あるテレビ局が1週間、日本特集という企画を組んで、1週間に渡って、日本関連の番組を1日、2~3時間報道し続けました。
もっとも90%は再放送。

この番組の最終日、討論番組があり、ここに日本人の大学教授が招待されていました。
この番組を見て、びっくり。
以前、日本のNHKでドイツ語講座を司会していた、某大学の教授が
「日本代表」
で出演してました。

日本に居た頃、ちょくちょくこの番組を(日本に居た頃)見ていたので、懐かしいこと。
「目からうろこ」
だったのは、某教授が話すドイツ語が、すっごく下手だったこと。

発音が哀しいくらい下手。
おまけに文章(文法)も間違いだらけ。
1文として正しい文を話していません。

当時、この教授のドイツ語講座を見て、ドイツ語を勉強していたとは、、、。

余計なお世話と知りながら、テレビ局に、
「何を言っているのか、全然、理解できなかった。」
と、メールを送っておきました。

先日、返事が来て、
「ドイツ語が母国語でない外国人を招くと、度々、そのような問題があります。」
との事。

往々にして日本人は頭の中で作文してから、発言するので、授業中、なかなか発言をしません。
間違いをする事を恥じているが為です。

でも、そんな余計な心配は無用です。
「旅の恥は掻き捨て。」
という通り文章なんか構成できなくっても、ガンガン、発言するべき。

発音して、その間違いを早い段階で修正しないと、それここの大学教授のように、一生、おかしなドイツ語の発音をすることになります。

大学の先生は、本を読んで論文を書けばいいので、発音はそれほど問題とされません。
しかしドイツで生活したり、仕事をする際は、正しい発音は必修です。
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