Vanguard UP-Rise 38 vs. Lowepro Classified 250 AW



寒いですね~。
今年の初雪は早くも8月30に、黒い森で降りました~。
8月の初雪は、7~8年振りだそうです。

これで夏も終わり?
いえいえ、これからです。
9月は待ちに待った休暇の月。

「あれ、今年の4月に休暇から帰って来たばかりじゃない?」
と、観察力の鋭い方、一度、ドイツに住んでください。
家族も友達もなく、一人で。
一日が千秋のようです。

長かった~。
あまりに長く孤独な生活を送るのは、健康によくありません。
あの孤独を愛したニーチェでさえ、最後は馬を相手に話しをしたと言われています。

今、住んでいるアパートの前は馬が放牧されていますから、他人事ではありません。
そんな事にならないように、ツァラツストラが10年の孤独の後、山を下りたように、「下界」に下る時期です。

てなわけで、休暇の準備に突入。
以前、ここでも書いたのですが、新しいカメラバッグが必要です。
一眼カメラ、替えレンズ、ノートパソコン(+電源コード)、仕事のファイルに仕事の7つ道具が入る鞄が。

しかし、あまりに大きいと、
「これは機内に持ち込めません。」
なんて言われる危険大。

そんな目に遭わない様に、機内に持込が可能なサイズのバッグを購入しました。

vangurad001.jpg

Vanguard Up-Rise 38 です。
今年の春先に販売になった新製品。
TIPAから「よくできたで賞」を獲得しています。

ドイツのアマゾンでは取り扱っていないので、ドイツで有名なカメラの専門店に注文。
仕事が速く、3日で届きました。

最初の感想は、
「あれ、こんなに小さいの。」
バックの仕様には、カメラと15.4インチのノートパソコンの他、幾多の小道具が収納可能とあります。
本当かな~。

vangurad002.jpg

見るからに小さい。
半信半疑でノートパソコンとカメラを入れてみましたが、正面の止め具があまり伸びない構造なので、かなりぎりぎり。
ここに厚さ7mmのファイルを無理やり押し込むと、もうバッグを「閉める」事ができません。
全部の収納ポケットには何も入れていないのに!

確かに仕様に書かれている通り、「カメラとノートの他、小道具も収納可能」ですが、
「本当に全部収納すると、止め具が届かず、バッグは閉まりません。」
と、書いて欲しかったです。
TIPA、ちゃんとバックの性能を調べたのか、疑いたくなります。

ドイツでは通販で購入した製品は、理由を述べず、2週間以内なら返品可能です。
使用しないで、新品の状態であれば。
しかし、建前と現実が異なるのはドイツの常。

初めて利用した会社なので、返品を受けてくれるかどうか心配でしたが、
「蓋が閉まらんで、返品するでよ。」
と、メールを送ると、
「この返品番号を書いて、返送してください。」
と、1時間も経たないで、返事が来ました~。

流石、家族経営の店だけあります。
値段、サービス共に合格点。

さて、残るカメラバックの候補はLowepro CompuPrimus AW
これなら全部入るんですが、機内持ち込みのサイズを超えています。
それも一目でわかるほど。

機内持ち込みを断られる危険を冒すべきか、悩んでいると、偶然、Lowepro Classified 250 AWというショルダーバックを発見。
四角いデザインなので、仕事のファイルが入りそう。

仕様には、
「プロのカメラマン用に開発されたショルダーバック。2台の一眼カメラに替えレンズ、フラッシュ、数々の小道具、それに雑誌まで収納可能。」
と、あります。

勿論、
「収納できても蓋が閉まらんのじゃ、困るでよ。」
と、思いましたが、写真を見る限りその心配はなさそう。
幸い、アマゾンでも在庫がある(最後の2つ)ので、問題があれば簡単に返送できちゃいます。
即注文。
123.70ユーロなり~。

日本で買うと3万もするので、ドイツで買うとお得です。
で、今日、届きました。

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見るからにヴァンガードのアップライズより大きいです。
普段愛用しているLowepro Nova 170 AWと比べると、

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ほぼ3倍の大きさ。
肝心要の収容能力ですが、正面に仕事ファイルが難なく収まります。

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この正面ポケットにパスポート、ヘッドセット、カメラの充電器、マウスパッド、ボールペン、時間つぶしの小説なんかも楽勝で収まります。

さらに裏面には、

lowepro003.jpg

休暇のスケジュール、ホテルの予約などが入ったファイルが収納できます。
肝心なカメラの収納部はこんな感じです。

lowepro004.jpg

ご覧の通り、きついですが、15.4インチのノートも収まりました。
カメラはひとつしかないので、中の仕切りを取ってしまえば、半分、スペースが空きます。
ここにマウス、ノートの電源コード、さらには常備薬パックまで収納できちゃいます。

なかなかの優れもの。
今ひとつだったのは、肩にあたる部分のショルダーパッド。
自衛隊で支給されるリュックサックのように、肩当て部分硬いです。

柔軟性なし。
中身空なのに、肩が痛い。
これを担いで1日歩くと、文字通り一皮向けます。

1週間悩んで、結局、返品。
何度も担いでみたんですが、肩が痛いのは致命的。
アマゾンで買ってて良かった。

今回もカメラバックは、Lowepro Nova 170 AWで行きます。
あとは利用するエアベルリン(の乗務員)がストをしないことを祈るのみ。
ストをするなら、帰国便でやってちょうだい。

ケルン & CDC(カール デューイスベルク センター)

ケルンに行ってきました。
話は冒頭から横道に逸れますが、ドイツ人に、
「どこに行ってきたの?」
と聞かれて、
「ケルン。」
と答えても、全然、通じません。

その原因はoeの発音が、日本語の「え」とは全く異なる為。
口を尖らして、「お」の発音をするフリをして、「え」と言えば近い発音になります。
それでも通じない場合は、英語の「Cologne」と言えば、通じます。

でもその頃には、自分のドイツ語(発音)能力に幻滅しています。
だから最初に、
「あ、これは通じないな。」
と思ったら、早めに英語に切り替えるのが得策。

逆に言えば、ドイツ人には日本語の「え」が発音できません。
「えり」なんて名前は、日本人にとってのケルン同様、ドイツ人には決して発音できない名前です。

さて、そのケルン、あるいはCologneまで、通常、車で35分程度。
ですが、高速道路の合流地点で毎日のように事故があり、いつも大渋滞。
おまけにケルンは大都市なので、朝の8時~9時過ぎまで通勤ラッシュ。
「余裕」で1時間以上かかります。

アポイントがあるので、車を使用せず、電車で行く事にしました。
ところが思わぬ用事に足止めをくらい、駅に着くと、ちょうど電車が入ってきました。
これではチケットを買う時間がありません。

「無賃乗車か、アパートまで戻って車で出発。」
の二者択一を迫られました。

3年間の自衛隊生活で、
「何を学んだ?」
と聞かれれば、
「大型特殊免許(カタピラ限定)」
「部隊の掌握」
それに、
不測の事態に直面しても、パニックに陥らず状況を分析、その場で決定を下す能力です。

なので電車のドアが開く前に、後者に決定。
急ぎ足でアパートに戻り、車で出発。

運良く、渋滞がなく30分でケルンに到着。
「これはアポの時間よりも早く着いてしまう。」
と思わぬ心配していると、市内へ入る道路で大渋滞。

ここで15分足止めをくらい、アポイントがある語学学校、CDC(カール デューイスベルク センター)に着くと、アポイントの5分前。
車の中でカメラのレンズを室内撮影用のタムロン17-50mm/F2,8に変更。

アポイントの時間きっかりに学校に到着したんですが、どうも様子が違います。
教室がないんです。

事務室に入って、
「○○さんとアポイントがあるんです。」
と言えば、
「彼女は別の建物。」
との事。

「なんだ建物が2つあるなら、最初からそう言ってくれればいいのに。」
と思いつつ、急ぎ足で「別の建物」に。
大きな看板が目に付きました。

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ここで間違いなさそうです。
思ったよりも、生徒が多いです。
それも米国からの生徒が。

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後で話しを聞くと、米国の議会と学生の交換プログラムを行っており、ドイツ側の米国学生の受け入れがCDCのケルン校になっているとの事。
又、DAADの奨学生も、このケルン校に数多く派遣されてくるとの事。

何でもDAADがボンにあるので、その近くにある学校が優先されるとの事。
「ボンにはゲーテがあるのに、どうしてケルンのCDCに?」
と聞けば、
「それは、うちの学校の方がいいからだよ。」
と、笑って答えてくれました。
(判断は各自にお任せします。)

クラス(授業)も写真を撮るフリをして見てきましたが、確かにレベルは高かったです。
あとで、国籍別の参加者リストを見せてもらいました。
日本人の参加者が圧倒的に多いのは、CDCミュンヘン校。
年間平均で14%もありましたが、これはまあ、納得できます。

これに次いでベルリン校も多かったのは意外。
又、ケルン校における日本人の割合は5%未満で、「その他」に含まれていたのも意外。

ケルンって(発音はさておき)日本でも有名だと思っていたんですが、日本人の学生さんに聞くと、
「日本じゃあまり知られていない。」
との事。
確かに、この参加者数を見ると、あまり知られていないようです。

さて、学校でのアポイントを済ませると(学校が街中にあるので)、大聖堂まで歩いて写真を撮りに行きました。

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なんとかフレーム内に収まりました。
ここだけの話、レーゲンスブルクのドームと大差がないような、、。

折角、ケルンまで来たので、ドーム(大聖堂)1周していると、ドイツ版「おみくじ」発見。

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写真で何度か見たことがあるんですが、これってケルンだったんですね。
タイの友人に、
「すごいだろう。」
と威張ると、
「それは恋愛成寿の祈願で、世界中にあるよ。」
との事。
全然、知りませんでした。

健全な精神は、、。

子供の頃、
「健全な精神は、健全な肉体に(のみ)宿る。」
なんてよく聞きましたが、日本によくあるように間違って解釈されたのがその始まり。

ちなみにプラトンは、
「精神が健全であれば、おのずと健康に気を使うものだ。」
と、言っています。

こちらの方が語源の意味に近く、真実に近いような気がします。
というのも、自衛隊で健全な肉体はあっても、精神が病んでいる例をかなり見てきました。
つまり、幾らマッチョでも、精神が健全とは限らないと言う事です。

とは言っても、自衛隊勤務に及ばず、体(健康)は、仕事の資本。
これがないと、何も始まりません。

特に、自営業では、
「今日は頭痛がするから会社は休み。」
なんてわけにもいきません。

そこで健康を保つため、ジムで筋トレに励んでいます。
もっともいい加減にウオーニングアップをして、200kgの重量でふくらはぎのトレーニングを始めると、
「ブッチ!」
と音がして、筋切れ。
お陰で1週間松葉杖。

という欠点もありますが、トレーニングの長所の方が圧倒的。
トレーニング後の気分は爽快だし(トレーニングに行く前はブル~)、太る事を気にせず、好きな物を好きなだけ食べれます。

又、仕事で(車で)1日に1000km走る事もあります。
目的地に着いても、これからが仕事。
お客さんの重いトランクを担いで、4階まで階段で上ります。
体が頑丈じゃないと、この仕事はできません。

また、休暇先で、思わぬ効果もあります。
タイ、カンボジア、フィリピンにしても、ドイツと比べれば治安は改善の余地有り。
でも、マッチョな体格で町を歩いていると、襲われる可能性が少ないです。
捕まったら、ボコボコにされるので。
何もそんな危険を冒さなくても、町には抵抗の弱そうな細い日本人観光客が一杯居ます。

なので海外に移住される方には、健康、仕事、自己防御のために、トレーニングをお勧めします。
最近ではデュッセルドルフでもジムが増えてきました。
中には女性専用のStudio(クラブ)もあるので、日本人女性にはそちらの方がお勧めだと思います。
肝心なのは、解約時期を確認してから契約を結ぶ事です。

私が通うマッチョなジムでも、2~3月になると入会者が増えます。
こうした新規会員は、
「夏までに瘠せよう!」
と決心してクラブに入るのですが、夏になる頃には姿を見る事がありません。

クラブの経営者も、この点はよく見通しています。
ですから、値段の安い1年、あるいは2年会員を薦めて来ます。
私が通うジムでは、1年分先払いすると、月に換算して29ユーロと激安。

この欠点は、3~4ヶ月でやる気をなくしても、一切、返金がない事。
また、書面で解約しないと、自動的に更新されて、又、348ユーロ請求されます。
さらには解約は1年に1回のみで、さらにはその期日の3ヶ月までに提出というほとんど不可能な条件を課しています。

このような手段で、ジムの経営者の多くは、実際にはもうトレーニングに来ない会員からいいお金を稼いでいます。
まともなクラブなら、
「3ヶ月前に書面で解約すれば、いつでも解約できます。」
と、言ってくれます。

でも、言う言葉と、契約書に書かれている内容が異なるのがドイツの日常。
サインする前に、ドイツ語を理解できる人に、解約の点、確認してもらうことをお勧めします。

ちなみに、私は今のジムに14年も通う、「古参」会員の一人。
以前は女性会員も居たんですが、ここの5~6年、ほぼ全滅。
何故でしょう?

代わりに増えたのが同性愛者。
土曜日なんか80%が同性愛者。
時々、更衣室で食事を取ってる人が居るんですが、これって映画館でポップコーンを食べているのと同じ?

おまけに会員の半分は外国人(トルコ、アラブ、ギリシャ)で、前科者か失業者。
「お前、日本人だろ。これを買わないか。」
と、マロッコ人が、
「要らない。」
「興味ない。」
「金がない。」
という抗議を無視して、怪しげな製品を売りつけに来ます。
わざわざトルコやマロッコに旅行しなくても、ジムでバザール気分を味わえます。

さらには受付のおばさんが超愛想なし。
「こんにちわ。」
と言っても、無視されます。

まだホモだけなら、我慢していましたが、最近、ジムに通うのがしんどくなりました。
なので、インターネットで市内のジムを検索して、大方(女性専用を除き)、見てきました。

一番まともだったのは、Homes Place というジム。
アパートから車で12分程度。
確か市内のKoenigsalleeにも支店があります。

日本のクラブのレベルに匹敵するのは、ここだけです。
タオル(9ユーロ/月)もちゃんと支給されます。
大きなプールがあって快適。
また更衣室は大きく、ドライーヤー完備。
シャワーブースにはシャンプーもソープも揃っています。

「あったりまえじゃん。」
と、日本のクラブに通われている方は思われるでしょう。
でも、ドイツでは例外。



私の通うジムでは、着替えをする人が少数派。
汗臭い服装でジムに来て、さらに汗臭くなって、その格好で、電車に乗って帰ってきます。
翌日もその汗臭いシャツで来るから、ドイツ人は凄い!
一体、いつ洗うんだろう。

タオルを持っているのは私くらい。
ドイツ人(半分は外国人)は汗を、器具清掃用の紙タオルで拭きとります。
勿論、器具を使用して汗で汚しても、清掃しないのがドイツ流。

言うまでもなく、靴は外ではいているスニーカー。
履き替えるなんて思想は、ドイツにはありません。

シャワー室は細菌の宝庫。
病気になるので、シャワーは自宅で浴びるだけ。
それよりも、じ~っと見つめられる視線が怖い。

おまけに夏になると詰まって腐っている配管が、バンコクの水路のように匂います。

だから、、Homes Placeに行ってびっくり。
更衣室は腐った匂いがしないし、タオルは支給されるし、シャワーブース(仕切り有り)は30ブースくらいあり、いつも清掃のおばさんが仕事をしています。
おまけに受付のお姉さんは愛想がいい。
(日本では当たり前。ドイツでは貴重。)
みなまで言えば、駐車場有で3時間まで無料。

素晴らしいです。
なのに、断ってきました、、。

お上品なクラブな為、私の筋トレに必要な器具がなかった為です。
残念。
マッチョなトレーニングが必要ない方、女性には強くお勧めです。
会員費用は少々高目ですが、無料駐車場があるので、元が取れます。

さそりはさそり。

ある童話の話。
川の辺で、蛙がさそりと遭うと、
「背中に乗っけて、向こう側に渡してくれないか。」
と、さそりが蛙に頼みます。

「そんな事を言って、背中乗ったら、刺すんだろう。」
と蛙が言えば、
「刺したら、俺も溺れ死んでしまう。(ので刺さないよ。)」
と言うので、この論理に蛙は納得。
背中にさそりを乗っけて、河を渡り始めました。

ところが河の真ん中辺りで、さそりが蛙をぶっさりと刺します。
驚いた蛙が、
「なんでえ?」「これで、お前も溺れ死ぬぞ。」
と、恨めしそうに言えば、
"Ich konnte nicht anders, das ist meine Natur."
(他にどうしろって言うんだ。俺はさそりなんだよ。)
と言い、溺れ死んださそりと、そのさそりに刺されて死んだ蛙の話があります。

話は変わりますが、ゲーテで授業が始まりました。
事前テストの結果、中級1Bのクラスになりました。
クラスの構成は、ロシア人3名、日本人3名、スペイン人3名(遅れて到着)、インド人、アルメニア人、イスラエル人、タイ人、スウエーデン人、スイス人、フランス人、イタリア人の合計17人。

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授業が始まったはいいが、先生の喋ることが理解できません。
又、独白の好きな先生で、一人でべらべら喋っています。
生徒は黙って、先生の独白を聞くだけ。
勿論、何も理解できません。

「ひどい学校に来てしまった。」
と、後悔。
幸い、この先生は2週間で休暇にお出かけ。

後を継いだ先生は、いい先生でした。
お陰で、目覚しい進歩。
最初の8週間で、日本の半年分くらいに相当する進歩がありました。

母譲りの性格のせいか、喋るのが真っ先に上達。
日本人なので、文法はOK。
問題はヒアリングと作文能力。

1年くらいかけてドイツ語能力を改善させ、フライブルク大学に入学。
しかし、ヒアリングができないので、なかなか講義について行けません。
そこで最初の半年は、ドイツ語コースに参加。

ドイツに上陸後、1年半経って、やっと講義についていけるようになりました。
そうこうするうちに、自衛隊で貯めた留学資金が目減りしてきました。
ドイツ移住計画の第二段階に以降する時期です。

攻撃目標はデユッセルドルフの日本企業。
「下手な鉄砲、数撃ちゃ当たる。」
って言う通り、デユッセルドルフには日本企業が多く、ミュンヘンやハンブルクを攻撃目標にするより、確立がいい為です。

そこで、まずはデユッセルドルフ大学に入学申請。
これが許可されると、デユッセルドルフに引越しして、学生しながら職探し。

最初に就職したのは語学学校のセールスマン。
でも、授業の値段が高くて、全く売れませんでした。
日本人相手に、他の学校の3倍の値段の代物を売るのは、難しいです。

幸い、セールスに行った保険代理店から、
「うちで働きませんか。」
と、お誘いが。

二つ返事で了解。
ところが、この会社に年上の日本人女性が。
入社初日からいじめられて、あまりいい環境ではありません。

「これはしくじった?」
と思っていると、結局、労働ビザの書き換えがうまくいかず、保険代理店を首になりました。
なのに、なぜか、ほっとしました。

もっとも語学学校就職で発行された労働ビザの残り期限はあと3ヶ月。
3ヶ月以内に新しい就職先を見つけないと、国外強制退去の憂き目に遭います。
しかし日本での仕事経験が自衛隊のみなので、職探し、難航。
流石にこの時期はブル~。

幸い、ハンブルクの引越しやさんが、
「頑丈そうだから。」
と、内定をくれました。

そこで引越しの準備をしていると、デュッセルドルフの旅行代理店から面接のお誘いが。
断ろうと思ったんですが、
「話を聞くだけ。」
と、面接に出かけて行きました。

お給料はなんと1800マルク。(900ユーロ。)
あまりに低いので、
「手取りですよね?」
と聞くと、
「いえ、グロス(税込み)です。」
と、おっしゃいます。

引越しやさんからその倍のオファーをいただいていたので、丁寧にお断りしました。
すると社長さんから電話があり、
「条件を考え直しました。」
と、おしゃいます。

でもその額面は、引越しやさんのオファーの足元にも及びません。
なので再度お断り。

すると、
「幾ら出したら、来てもらえますか。」
と、ラブコール。

こちらも正直に、
「引越しやさんから、○○マルクで内定をもらっているので、それ以下では、働けません。」
と言えば、
「わかりました。こちらも同額出します。」
と、太っ腹。

こうして意外や意外、旅行代理店で働くことになりました。
旅行業と言えば、個人旅行の手配を真っ先に考えると思います。
私もそう思っていました。

しかし実際には、ビジネス出張のチケット手配が主な仕事。
数千ユーロの航空チケットが2~3分の電話で飛ぶように売れていきます。
これに比べて個人旅行は、値段が安い上、相談に1週間くらいかかります。
それでも売れればまだいいですが。

なので、ビジネス客大歓迎。
個人旅行は、
「他社を使ってください。」
なんて言いませんが、全然、歓迎されていませんでした。

私の仕事は、その大事なビジネス客を、他の旅行代理店から奪取する事。
これが予想外にうまく行きました。
お陰で2年目からはお給料も上げてもらい、やっと能力を発揮できる仕事が見つかったとちょっぴり幸福。

この頃、タイに逝った友人が、
「タイはいい所。遊びに来や~。」
と言うので、ADを使って初めてのタイ旅行。
なんと航空チケット代金、150DMで行けました~。

順風満帆と思われていた人生にも陰りが出てくるのが人生の常。
私を雇ってくれた社長がロンドン転勤になりました。
代わって派遣された来た人物と衝突。

実績よりも形式を重視する典型的な、教師タイプ。
ドイツ語は言うに及ばず、英語もできません。
おまけに旅行代理店での仕事の経験はありませんから、何もわかりません。

何もわからないので、出勤してくると社員の前で堂々と居眠り。
お昼前に起きると、真っ先に昼飯。

自衛隊では、
「部下の安全、健康状態をチェックして、幹部は最後に休息。」
と、叩き込まれました。

ところがこの社長は、部下の事、仕事には関心なく、椅子に座るとすぐに居眠り、真っ先に飯に行き、真っ先に帰宅。
たまに仕事に手を出すと、大ミスして、最大の顧客を失ってしまいます。

日本ではこれが普通なんでしょうか。
日本で働いた事がないのでわかりません。

話は変わりますが、クライスラーを立て直したアイカコッカが、ビジネススクールで講演を頼まれました。
講演後、質疑応答の時間があり、
「あなたが仕事場を離れ、ここで講演している間、どうやって社員には仕事をするように励ますことができるんだ。」
と、聞かれたそうです。

自衛隊とはニュアンスが違いますが、思想は同じだと思います。
まずは上司が率先して仕事をしないで、どうして部下に仕事をするように励ますことができるんでしょう。

結局、社長と大喧嘩、首になる前に転職しました。
もっとも転職先の日本企業でも、
「何処に行っていたんだ。」
と、トイレに行っただけで、根掘り葉掘り聞かれます。

やっぱり日本の風潮に馴染めない人間が、ドイツで日本企業に就職してもうまく行きませんね。
冒頭の御伽噺の通り、さそりは一生、さそりです。
結果重視で自由にさせてくれる会社(上司)がいれば、うまくいきますが、仕事や行動をコントロールされると気が重くなり、「刺して」しまいます。

結局、転職先(最後の就職先)も半年で辞職。
気分転換にアジア旅行。
タイの友人が、
「バンコクにおもしろい会社があるでよ。」
って教えてもらったのが、この会社

日本に支店を置かず、タイだけに会社を置いてインターネットで営業しています。
今では真似をした会社が増えましたが、当時は、この会社だけ。
バンコクのホテルの手配をお願いして機会を作り、お話を伺ってきました。

「これはいけるかも?」
と思い、ドイツに帰ると、
「週末で作れるホームページ」
という本を買うと、ホームページを作って会社を立ち上げたのが2001年。

今から思えば、自衛隊で友人に知り合わなかったら、当初の予定通り、9月に入隊していたら、あるいは、タイに行かなかったら、この会社もなかったかれません。

何処で人生を変える人に会うか、わからないものです。

追記
先ほど、ベルリンのフンボルト大学から、
「日本人のアンケート参加者を募っています。」
と、丁寧な電話とメールをいただきました。

「ここで恩を売っておけば、いずれは、、」
という考えではなく、数ある日本企業の中から弊社を選んで声をかけていただいたので、そのお礼に一肌脱ぐことに。

アンケート対象はドイツに留学される(されている)方。
ワーキングホリデーでも語学留学でも、大学留学でも、要するにドイツに留学される方、すべてが対象です。

「どれ、いっちょ回答してみるか。」
と、ボランテイア精神に旺盛な方、こちらからお願いします。


七転び八起き

先回からの続きです。

着いた~。
シンガポールで12時間の待ち時間があり、死ぬほどしんどかった~。
(ドイツまで)30時間くらいかかったぞ~。
もう二度と、南回りは使わないぞ~。

さて、ドイツで必要になるのは、まず語学力。
独文科卒業とは言え、自慢できるほどの語学力はなし。
これに自衛隊での3年間の文字通りのブランクが加わり、かなり怪しい。
そこでまずは語学学校に通うことに。

先にドイツに留学していた大学時代の同級生から、
「ゲーテという語学学校がある。」
と聞いていたので、ここに通うことに。

当時、ゲーテはドイツに16校くらいありました。
ミュンヘン、ベルリンなどの大都会は避けて、田舎町のシュタウフェンに。

「フランクフルトの中央駅でチケットを買うだけ。」
と思っていたら、これがかなりの大冒険。

まずフランクフルトのチケット売り場のおばさんが、
「シュタウフェンなんて町はドイツにはない。」
と、言い張ります。

この手のドイツ人と議論しても時間の無駄。
その手前の町、フライブルクまでのチケットを購入。
フライブルクでは、スマートにシュタウフェンまでのチケットが購入できました。

学校からの案内には、
「フライブルクからBad Kreuzingen行きの電車に乗車してください。」
と、あったので、Bad Kreuzingen行きの電車に乗ると、これがスイス行き。

いつの間にかスイスに入国。
車掌に電車から追い出されて、見知らぬ駅で途方に暮れました。
幸い、逆(ドイツ)方向に向かう電車が来たので、これに(無賃)乗車。

フライブルクまで戻り、
「シュタウフェンまでどうやって行くの?」
と聞くと、
「Bad Kreuzingenでローカル線に乗り換え。」
との事。

そんな大事な事は、ゲーテからの手紙に、ちゃんと書いて欲しかった。

このローカル線が、本当にローカル線。
とうもろこし畑の中を走って行き、手を伸ばせば、とうもろこしが取れそうです。
「こんな所に本当にゲーテがあるの?」
と、かなり不安。

止まる駅がすべて無人駅だったのも、さらにその不安をかきたてます。
おまけに、駅の名前が書かれていな~い!
これでどうやってシュタウフェンに着いたかわかるの?

そこで無人駅で止まる度に、首を出して、ゲーテの生徒らしい外国人が電車から降りないかチェック!
しばらくすると、ちょっと立派な駅(相変わらず名前なし)に到着。
ここで外国人(大きな荷物を持っているのでわかります。)が、下車しています。

「多分、ここだろう。」
と思い、下車。
下車したはいいが、どこに行ったらいいのか、全然わかりません。
看板も地図も何もなし。

ゲーテからは住所しか送られて来ていません!

そこで暇そうにしているドイツ人に、
「この辺に、ゲーテはありますか。」
と聞けば、
「あっち。」
と指を指すので、この駅で間違いないようです。

あっちの方向に歩いて10分。
交差路でどっちに向かっていいのか、わかりません。
また人に聞くと、
「あっち。」
というので、あっちに向かい、さらに徒歩15分ほど歩き回ってゲーテ発見!

ゲーテに着くと、
「先に寮に向かって荷物を降ろしてください。」
なんて言います。

「寮は何処?」
と聞けば、
「駅の先。」
と、おっしゃいます。

また来た道を戻り、またゲーテに来ると時間の無駄なので、
「今、ここで登録を済ませたい。」
と言うと、ドイツ語の事前テストを差し出します。

空腹に悩まされながら、テストを埋めました。
その後、寮に向かう途上で、この日初めての食事。
食べたのはインビス(立ち食い)で、ドイ名物、シュニッツエル。

15時過ぎで、かなり空腹でしたが、激マズ。
こんな味(料理)にされたんでは、死んだ豚も浮かばれません。

我慢して胃袋に押し込み、お金を払おうとすると、
"Hat es Ihnen geschmeck?"(おいしかった?)
と、聞いてくるのに唖然。

「激マズです。」
というドイツ語がわからないのと、ここで本当の事を言って先方の気分を害しても、意味がないので、
「ああ。」
と、お茶を濁しておきました。

重い荷物を担いで、来た道を戻っていると、
「俺なら、もっとましな手配をするのに。」
という考えが頭を離れません。

自衛隊では、部隊が動く前に、「行動計画書。」をびっちり書き上げて、上司の印鑑をもらいます。
部隊が動けば、食料、ガソリンの補給、車両の手配など、基本的な補給は言うに及ばず、移動経路までびっちり書き上げます。

そして上司に見せると、
「ここで事故が起きたら、どうする。」
と、鋭い質問が来ます。

「110番に通報します。」
なんて回答しようものなら、
「大馬鹿者!」
と、怒鳴られます。

そこで事故を身内で収めるように、連絡先、修理の手配先まで調べて計画書を持って行くと、
「隊員が修理中に怪我をしたらどうする。」
と、鋭い質問が来ます。

「119番に通報します。」
なんて回答しようものなら、
「大馬鹿者!」
と、怒鳴られます。

そこで緊急時の医療所を調べてこれを計画書に書き込み、再度、判子をもらいに行くと、
「宿泊、食事の手配はしたのか。」
と、聞かれます。

「はい、○○3三曹が手配をしました。」
と回答すると、
「で、お前はそれを確認したのか。」
と、鋭い質問が来ます。

「していません。」
なんて回答しようものなら、
「大馬鹿者!」
と、怒鳴られるので、
「はい。」
と回答して、判子をもらってから、こっそり後で確認します。

自衛隊では一時が万事、この調子。
これに慣れていたせいか、ゲーテの手配はかなりお粗末に思えました。
ゲーテには、私が所属していた部隊の名物隊長のような人物が居ないのが明らかです。

そんな事を考えに沈みながら歩いていると、やっと見つけた寮に着く頃には、
「じゃ、いっちょ自分で留学手配してみるか?」
なんて考えが浮かんで来ました。

奇遇な事に、今、本当に留学の手配をしています。
そう考えると、3年間の修行は無駄ではなかったのかもしれません。
自衛隊での経験(教育)がなければ、自分で手配しようなんて考えは浮かんでこなかったでしょう。

そうそう、アイデアを提供してくれたゲーテにも感謝しなくてはなりません。
完璧な手配だったら、
「じゃ、いっちょ自分で留学手配してみるか?」
なんて考えは、浮かんでこなかったと思います。

ちなみに今、仕事で手配している語学学校ですが、勿論、滞在先の名前と住所しか送ってきません。
そこで毎回、
「家族構成は?」
「仕事は?」
「最寄り駅は?」

と、尋ねるのですが、
「そんな事は、私の仕事じゃない。」
と、逃げます。

結局、語学学校のある町の地図をすべて購入して、自分で最寄り駅など調べています。
私が当時味わった苦労を、せめて私の会社を使ってくれたお客さんには節約したいが為です。

今思えば、自衛隊で「名物隊長」に遭えたのは、ラッキーだったのかもしれません。
もっとも当時は、
「なんて運の悪い事に、、。」
と、思っていましたが。

人生、何が(後で)役に立つか、わからないものです。


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